2012年9月9日(日)北見市のサンライフ北見で、オホーツク分会主催の
講演会&相談会を行いました。
午前中の講演会は、TEACCHプログラム研究会理事であり、小樽にある障がい者支援施設
松泉学園の中村明美氏に、TEACCHプログラムの基礎と実践~自閉症児者への伝え方~
と題して、講演をしていただきました。
雨の中、100名の定員を超える方々に参加していただくことができました。
来ていただいた皆様、ありがとうございました。
講演では、はじめに自閉症についての基礎知識や最新情報を講義していただいた上で、
自閉症を持つ方々がどのような情報が必要なのか、
TEACCHプログラムを用いてどのような伝え方をすれば、自閉症を持つ方々
が自分の持っている力を発揮し、その人らしい暮らしができるかということを、
実例をたくさん交えながら講演していただきました。
お話を聞きながら、THACCHプログラムとは難しい理論ではなく、特殊な考え方
でもなく、自閉症を持つ方々を理解し支援していく本当にシンプルな考えかた、
手法なのだと思いました。
それは、だれかと接するときには、自分と違う考え方や価値観を持っていて
当たり前なのだという前提のもとに、相手の価値観を受け入れ、理解しやすいように
接していくという、どんな人たちにも共通して大切な
“おもいやり”からスタートしているのではないかと個人的に感じました。
相手の感じ方を受け入れずに、こちら側の価値観を押し付けることが
いかに自分のエゴから来ているかと深く考えさせられました。
だからこそ特性を知り、理解し、本人の力がどのくらいあるか、どのように感じて
いるのかまずは見極めてから必要なことを伝わる方法で支援していくことが大切なのだと
改めて感じました。
本当に必要な支援をすれば、自立した生活が可能なんだと希望が持てる内容でした。
「パニックや自傷行動はこちら側の伝え方が間違っているから起こる」
という中村先生の言葉がとても心に響きました。
言葉がある自閉症児者の場合、ついついこちらの言っていることが伝わっているはずだと
思い込んで接してしまう部分が自分自身の育児の中にあり、とても反省させられました。
素敵な個性を持つ自閉症の人たちが、地域の中でいきいきと暮らしていける日が
来てほしいと、心から思いました。

参加していただいた方々からも、「温かく、具体的で大変わかりやすい
内容でした」とたくさんの感想をいただきました。
午後からの相談会は、オホーツク地域で支援されている方々に相談会の相談員として
ご協力いただき行いました。
昨年に引き続き、さまざまな立場の方に参加していただくことの大切さを
また感じました。これが、連携ということなのだと思いました。
ご協力いただきました相談員の方々に感謝いたします。
今後も、このような取り組みを続けていけたらと考えています。